top of page

お坊さんとの関係<お墓問題を例として>

先日、お電話で「お墓についての相談」を受けました。みんなのお寺の御門徒さんではないのですが、他宗の御門徒さんです。話の内容は以下です。


「先日主人を亡くしました。実家は長野県で、先祖代々長野のあるお寺でお墓を立てて先祖を祀っております。寺院のお墓ですが、規模拡大により山を切り開いて墓地を整備しているのですが。主人が生前そこのお寺の墓地を購入していたのです。もう20年以上前ですが…。 主人が亡くなり、お墓を立てようと石材屋さんと話をしていたところ、石材屋さんから「ここの土地は災害があると崩れやすい場所なので墓石を立てるのは勧めません。」とおっしゃるのです。そんなことを今更言われてもと思い、お寺を管理している住職さんは当時ここの土地のことに問題があることを何もおっしゃらなかったのです。敷地代はもう支払い済みです。石材屋さんの話によりますと、その近辺に立てたお墓は以前災害の時にお墓が実際に崩れているそうですとおっしゃるのです。私もそんな場所に主人のお墓を立てたくありません。どうしたらよろしいでしょうか?」


と言った内容です。寺院が管理するお墓で注意しないといけないのが、規約などにお墓の件でどのような内容が書かれているかということです。そもそも規約のない寺院管理の墓は信用なりません。法律上、納骨先にはきちんと墓地管理事務所に届けないといけない書類がございます。それも含めて管理先の寺院の住職と御門徒さんとの間できちんと話し合いがなされなければなりません。 私は、その方に「御住職とお話しされましたか?」とお伝えしますと「それはあ、…」とできていないのです。「御住職に今更このようなことを話しすることはできません。」と。「それでは、墓石屋さんに御住職に伝えてもらえるように頼んでみてはいかがですか?」と。「それも墓石屋さんも商売されている以上、このような問題を御住職に話すと商売もできなくなるのではないかと思いまして…。」と、誰にも相談できていないのです。


そこで、この電話の方が怒りが湧いてきたのが、「なぜ御住職がそのような土地を販売したのか?信用できません。」と言うのです。そうなるわなと私も住職として思いました。


私からのアドバイスとしては、①まずは御住職とこの問題について話し合うこと。②もしできなければ、墓石屋さんに墓地の現状を御住職にお伝えしていただくこと。それしかないですよ、とお伝えしました。


この話の内容から、私が僧侶が世間の人から信用を失うことになっているのがわからないのか!と言うことです。「問題のある土地を売りつけるって何考えてんねんこの住職は」ってなりますよね。そして、御門徒さんが住職という「肩書」から何も言えない環境を自然と作り出していることがわからないのだろうかこの住職は!と。 そこで、この記事を読まれている皆さんに、住職撃退方をお伝えします!


一言で言いますと、「住職とみなさんは対等な関係なのです。むしろ住職はみなさんに寄り添う存在です。なので、質問があれば遠慮することなくなんでも話してくださってもいいのですよ!」 偉そうなものを言う住職がいたら私が住職の頭をしばきます!(冗談ですが)そして、もう一つアドバイスです。これからの時代は檀家制度の崩壊です。「選び」の時代です。話し合いのできない御住職がいればそこのお寺の檀家をお辞めになってくださっても何も問題ございません。宗派を変えても構いません。「離断料」なるものを請求する宗派の御住職もいますが、法律上離断料なるものは存在しませんので、ご心配なく。 今回の相談は「お坊さんと門徒さんの関係のあり方」です。ともに「仏の道」を歩ませていただいています。その道をお坊さんは皆さんと共にそばにいながら人生を歩んでいるのです。決して一人ではありません。死の縁(仏縁)を大切になさってください。みなさんもいづれこのような問題にぶち当たるかもしれません。その時には一人で悩まず、住職がそばに寄り添ってくれます。それが仏道を歩む者です。合掌、 PS.この相談を受けた方は、のちに石材屋さんにお願いして、石材屋さんが御住職にこの墓地の問題を伝えたところ、別地へ移ることになったそうです。一件落着!

Коментари


特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page